【感想レビュー】約束のネバーランド最終20巻発売に思うこと
- 10/10/2020 15:28

つい先日、『約束のネバーランド』の最終20巻が発売されました。プロットの完成度の高さなどが評判を呼び、最終的にコミックスの売り上げは同じ少年ジャンプで連載されてる『僕のヒーローアカデミア』に次ぐほど人気だったそう。
『約束のネバーランド』の最終回の詳細についてはドル漫のネタバレ記事をご参照もらうとして、ここでは最終20巻の感想を改めて簡単にレビューしていこうと思います。
結論から言うと、最後は結構ご都合主義的だったなと。ちびっこい鬼の「ごほうび」がほぼ何もないってのはやはり違和感が残る。だったら、もっと早い段階で食用児たちを解放してくれれててもいいのに。
そもそも「人間の世界」と「鬼の世界」がそれぞれどこにあるのか不明。GFの地下ではさも強烈な次元の壁を超えたような演出が描かれていましたが、だったら「お互いの脅威」はないはず。何故それぞれの干渉を気にする必要があるのか。
人間社会も「鬼がいない世界」だからこそ平和になっていた、という設定が欲しかった。お互いの対立で今の世界が成り立ってるはずなのに、鬼の存在と人間の存在がリンクしてない。これだと何のためにエマのような食用児が犠牲になっていたかが分からない。
わずか30年前まで人間世界もギスギスした社会だったなら、鬼やラートリーを超えるような悪が君臨してても良かったかも。少年ジャンプが得意とする引き伸ばしも十分可能だったと思うんですが、そこは作者の意向が強く働いたのか。
「現代の時間軸と合わせてた」ってのも最終回を振り返って考えると微妙だったかも。
1000年前は日本だと平安時代。武家が支配する鎌倉時代でもない。ヨーロッパを振り返っても、ONE PIECEよろしく、海賊がはびこってた時代。近代兵器も何もない時代で果たして鬼を倒せたのか?という疑問も今更ながら残ります。
人間世界と鬼の世界の扉が完全に閉じられてはいない以上、ちっこい鬼の気分次第でいつ鬼が来てもおかしくない。意外としっくりこない部分もあった結末だったのかも知れない。