桐山零17歳、職業プロ棋士、絶賛心に闇を抱えてます - 『三月のライオン[1]』
- 09/19/2013 23:23
楽天ブックスの漫画部門のランキングを見たら、この『三月のライオン』の最新9巻が堂々の一位でした。
その順位に恥じないぐらいの売れ筋漫画だと思います。というわけで、なんとなく第1巻をレビュー。
記事タイトル通り、将棋漫画。
作者が女性ということを考えると、ちょっと珍しい。
そして、キャラクターの絵柄が独特で不思議な感じ。
少女マンガっぽくもあり、少年マンガっぽくもある。
とは言え、どんな読者にも受ける汎用性みたいなんを感じさせる。

あとカラー付きの主人公ですが、やたら「手の描写」にこだわりを感じる。
中村光にしても、何で女性漫画家はこういうのが好きなんでしょうか。
若干無骨にゴツゴツしつつ、指がほどほどに長いっていう。
女性からしてみたら、男の好みで言うオッパイみたいな部位なんだろうなと。
↓↓↓↓↓↓↓↓
その順位に恥じないぐらいの売れ筋漫画だと思います。というわけで、なんとなく第1巻をレビュー。
記事タイトル通り、将棋漫画。
作者が女性ということを考えると、ちょっと珍しい。
そして、キャラクターの絵柄が独特で不思議な感じ。
少女マンガっぽくもあり、少年マンガっぽくもある。
とは言え、どんな読者にも受ける汎用性みたいなんを感じさせる。

あとカラー付きの主人公ですが、やたら「手の描写」にこだわりを感じる。
中村光にしても、何で女性漫画家はこういうのが好きなんでしょうか。
若干無骨にゴツゴツしつつ、指がほどほどに長いっていう。
女性からしてみたら、男の好みで言うオッパイみたいな部位なんだろうなと。
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で、肝心の中身なんですが将棋漫画というより、
主人公の成長など「ドラマ性」に重きを置いてる印象。
だから将棋のルールを知らなくても、それなりに楽しめるはず。
将棋を通して…ストーリーが進んでいくパターンが多く、
将棋は結果ではなく手段として用られてる感じ。

こういうコマとコマとの間にセリフを入れる独特な演出が特徴。
特徴のある絵柄もそうですが、
この漫画独特の世界観を構築している要素の一つ。
ページ全体をフルに使っていて、全部が隈なく「画」という感じ。
なかなかシャレオツー。
(ハチワンダイバー26巻)
だから、『ハチワンダイバー』のようなアクション風味は薄め。
こんな風に「ウオーーー!!」みたいにはバトりません。
まあ、これがムダにアクション要素が多すぎるだけかw
だから、良くも悪くもご安心を。
とにかく桐山零(れい)という主人公の「心の闇」が深い。
幼い頃に両親が事故で死亡、プロ棋士だった父の友人に引き取られる。
それが今の父親。そこから「将棋」が完全に自分の存在意義になる。

ただ義父は実子も当然プロ棋士に育てようとしてるんですが、
零だけがメキメキ頭角を現して、そりが合わなくなる義姉弟。
画像は、長女の香子。
鳥のカッコウは「托卵(たくらん)」と呼ばれる独特の子育て方をしている。
モズなど他の巣に自分の卵を産み付け、カッコウの子供だけが先に孵化すると、
まだ孵化していないモズとかの卵を地面に蹴落とし、自分だけ愛情を独り占め。
まさにこれが今の自分に置かれている状況そのものだった。
それに罪悪感を感じ、逃げるように一刻も早くプロになる。
それまでは義父に認められたいがために頑張り、
ただ流されるように将棋をさしていた零。
それがどう今後「自分のために」に変わっていくか。
その成長する過程が見どころ。
この行動は義父に対する愛情の裏返しでもあるけども、
同時に義父と将棋を指していて殴り殺したいとも思っている。
思春期特有の揺れ動く、複雑な心情も切ない所。
「何故将棋以外の方法で愛情を注いでくれなかったんだ!?」
という心の叫びが見て取れると思います。

そんな零のライバルは二階堂晴信。ポッチャリちゃん。
零とは幼い頃から将棋を指していた仲間。
対照的に明るいんですが、実は肉体が病弱だったりする。
コイツはコイツで勝負にかける姿が素敵。
「LOVE将棋」って感じで若いながらに将棋の普及を試行錯誤。

そして、何故か零と仲が良い三姉妹に大人気の二階堂。
はうっ!自分も幼児にハグされたいっ!(;´Д`)

二階堂に思わず嫉妬の嵐!!!
というか服すらもテカるって、
どんだけお前プリプリやねんw
この感情豊かな三姉妹のキャラクターも見どころの一つで、
零が接していると心を癒やされて、
徐々に人間的な感情を取り戻していったりする。
主人公の桐山零が暗すぎる分だけ、
よりその明るさが際立って魅力的に映る。

あと、何故か料理に関する描写がムダに本格的。
単行本一巻の内、必ずこんな一品が出てきます。
作者の熱意が痛いほど伝わって、こういう部分でも楽しめる。
その作り方もちょいちょい載ってたりするので、
実際同じ料理を作ってみてもいいかも。
あとアマゾンで買う場合、さっき見たら、
在庫はあと少しみたいだったのでお早めに。
どうせすぐ入荷されるとは思いますけど。
ガチガチの将棋マンガを期待して購入すると少し失敗するかも知れませんが、
「人間ドラマ」的な要素が強く、「読める」漫画の部類に入ると思うので、
比較的多くの人にオススメできます。
【このマンガの評価】
◯展開力…★★★★☆
◯テンポ…★★★★☆
◯キャラ…★★★★☆
◯作画力…★★★★☆
◆84点-『3月のライオン (1)』のAmazonレビュー
主人公の成長など「ドラマ性」に重きを置いてる印象。
だから将棋のルールを知らなくても、それなりに楽しめるはず。
将棋を通して…ストーリーが進んでいくパターンが多く、
将棋は結果ではなく手段として用られてる感じ。

こういうコマとコマとの間にセリフを入れる独特な演出が特徴。
特徴のある絵柄もそうですが、
この漫画独特の世界観を構築している要素の一つ。
ページ全体をフルに使っていて、全部が隈なく「画」という感じ。
なかなかシャレオツー。

だから、『ハチワンダイバー』のようなアクション風味は薄め。
こんな風に「ウオーーー!!」みたいにはバトりません。
まあ、これがムダにアクション要素が多すぎるだけかw
だから、良くも悪くもご安心を。
とにかく桐山零(れい)という主人公の「心の闇」が深い。
幼い頃に両親が事故で死亡、プロ棋士だった父の友人に引き取られる。
それが今の父親。そこから「将棋」が完全に自分の存在意義になる。

ただ義父は実子も当然プロ棋士に育てようとしてるんですが、
零だけがメキメキ頭角を現して、そりが合わなくなる義姉弟。
画像は、長女の香子。
鳥のカッコウは「托卵(たくらん)」と呼ばれる独特の子育て方をしている。
モズなど他の巣に自分の卵を産み付け、カッコウの子供だけが先に孵化すると、
まだ孵化していないモズとかの卵を地面に蹴落とし、自分だけ愛情を独り占め。
まさにこれが今の自分に置かれている状況そのものだった。
それに罪悪感を感じ、逃げるように一刻も早くプロになる。
それまでは義父に認められたいがために頑張り、
ただ流されるように将棋をさしていた零。
それがどう今後「自分のために」に変わっていくか。
その成長する過程が見どころ。
この行動は義父に対する愛情の裏返しでもあるけども、
同時に義父と将棋を指していて殴り殺したいとも思っている。
思春期特有の揺れ動く、複雑な心情も切ない所。
「何故将棋以外の方法で愛情を注いでくれなかったんだ!?」
という心の叫びが見て取れると思います。

そんな零のライバルは二階堂晴信。ポッチャリちゃん。
零とは幼い頃から将棋を指していた仲間。
対照的に明るいんですが、実は肉体が病弱だったりする。
コイツはコイツで勝負にかける姿が素敵。
「LOVE将棋」って感じで若いながらに将棋の普及を試行錯誤。

そして、何故か零と仲が良い三姉妹に大人気の二階堂。
はうっ!自分も幼児にハグされたいっ!(;´Д`)

二階堂に思わず嫉妬の嵐!!!
というか服すらもテカるって、
どんだけお前プリプリやねんw
この感情豊かな三姉妹のキャラクターも見どころの一つで、
零が接していると心を癒やされて、
徐々に人間的な感情を取り戻していったりする。
主人公の桐山零が暗すぎる分だけ、
よりその明るさが際立って魅力的に映る。

あと、何故か料理に関する描写がムダに本格的。
単行本一巻の内、必ずこんな一品が出てきます。
作者の熱意が痛いほど伝わって、こういう部分でも楽しめる。
その作り方もちょいちょい載ってたりするので、
実際同じ料理を作ってみてもいいかも。
あとアマゾンで買う場合、さっき見たら、
在庫はあと少しみたいだったのでお早めに。
どうせすぐ入荷されるとは思いますけど。
ガチガチの将棋マンガを期待して購入すると少し失敗するかも知れませんが、
「人間ドラマ」的な要素が強く、「読める」漫画の部類に入ると思うので、
比較的多くの人にオススメできます。
【このマンガの評価】
◯展開力…★★★★☆
◯テンポ…★★★★☆
◯キャラ…★★★★☆
◯作画力…★★★★☆
◆84点-『3月のライオン (1)』のAmazonレビュー