明日にはあがります。| ポンコツ漫画家のちょい憂鬱な笑える一日
- 11/23/2013 08:00
漫画家が主人公の『明日にはあがります。』の既刊済みレビュー。とにかくキャラクターが良い。全体的に読みやすくて、なかなか面白い漫画。先月末に最新3巻が発売されたので記事化。
「少年ゲルマン」という雑誌で『ときめき堕天使モモカ』を連載中の新人マンガ家・小光栗夫が主人公。コイツが絶妙にポンコツで地味に笑える。例えばその漫画の主人公の女の子が、デート商法で騙された女詐欺師がモデルっていう。
そして、UVERworldのボーカルも真っ青のイケメンアシスタント・松井ユウキ。ピアスを開けまくり、タトゥーもしまくりで最初は小光もビビりまくり。ただ小光より全然画力もあって、漫画の才能に満ち溢れてる。
二人のそのギャップや、時折、小光が見せる嫉妬や意地が切なくて笑える。しかも、松井は女の子。対比的にこのキャラクターを出すことで、小光のポンコツ具合が更に光り輝いてるっていう。松井の唯一ダメな部分は、おそらく清々しいほどの「女の子投げ」をするところだけ。
もうポンコツが体中に染み付いてるせいか、小光は地味にネガティブ。松井はアシスタントのくせに、既にもうデジタルで漫画を描いてる。小光は「液タブ(液晶タブレット)」の名称すら知らないというポンコツぶりを発揮して笑わせてくれるんですが、そこで…
(1巻)
ドラクエ風に逆ギレ。「つけペンしか装備できなくて悪かったな!」。素人の自分にはペンの種類とか分かりませんが、小光のポンコツっぷりは非常に伝わってくる。周りは最新スマホを使ってるのに、自分だけポケベルを未だに使ってるようなもんでしょうか。
このネガティブっぷりというのが、ちょうど良いネガティブさ。こういうキャラクターは案外いがちですが、良くも悪くもしっかりネガティブに描かれてるということが多い。でも、この主人公はちゃんと笑いに繋がってて、読んでてイヤにならない。そこに天然も混じってるので悲壮感がない。
漫画が展開するのは、基本的に小光の仕事部屋。だから、いつも周りは代わり映えしない。しかも、アシの松井ユウキと二人きりで会話の掛け合いをしてるだけ。普通だったらすぐ飽きそうなもんですが、何故かこの漫画は読んでても飽きない。それだけ水口尚樹という作者の「話の展開を作る力」があるんだと思います。
キャラクターが多いと大体読みづらくなるだけなんですが、だから主に二人しか出てこないのですごく読みやすい。一話完結のオムニバスなのでどの巻から読んでも、そこそこ笑えると思う。設定もキャラも地味といえば地味なので、これから何巻まで続くかは分からないけど、コンスタントに作品を出していける漫画家だとは思う。
【購入ページ】
◆【送料無料】明日にはあがります。 [ 水口尚樹 ]
(http://www.amazon.co.jp/gp/product/4091850693
)
〈このマンガの個人的採点〉
◯展開力-★★★☆☆+
◯テンポ-★★★★☆
◯キャラ-★★★★☆
◯作画力-★★★☆☆
◯点数-77点!!
「少年ゲルマン」という雑誌で『ときめき堕天使モモカ』を連載中の新人マンガ家・小光栗夫が主人公。コイツが絶妙にポンコツで地味に笑える。例えばその漫画の主人公の女の子が、デート商法で騙された女詐欺師がモデルっていう。
そして、UVERworldのボーカルも真っ青のイケメンアシスタント・松井ユウキ。ピアスを開けまくり、タトゥーもしまくりで最初は小光もビビりまくり。ただ小光より全然画力もあって、漫画の才能に満ち溢れてる。
二人のそのギャップや、時折、小光が見せる嫉妬や意地が切なくて笑える。しかも、松井は女の子。対比的にこのキャラクターを出すことで、小光のポンコツ具合が更に光り輝いてるっていう。松井の唯一ダメな部分は、おそらく清々しいほどの「女の子投げ」をするところだけ。
もうポンコツが体中に染み付いてるせいか、小光は地味にネガティブ。松井はアシスタントのくせに、既にもうデジタルで漫画を描いてる。小光は「液タブ(液晶タブレット)」の名称すら知らないというポンコツぶりを発揮して笑わせてくれるんですが、そこで…

ドラクエ風に逆ギレ。「つけペンしか装備できなくて悪かったな!」。素人の自分にはペンの種類とか分かりませんが、小光のポンコツっぷりは非常に伝わってくる。周りは最新スマホを使ってるのに、自分だけポケベルを未だに使ってるようなもんでしょうか。
このネガティブっぷりというのが、ちょうど良いネガティブさ。こういうキャラクターは案外いがちですが、良くも悪くもしっかりネガティブに描かれてるということが多い。でも、この主人公はちゃんと笑いに繋がってて、読んでてイヤにならない。そこに天然も混じってるので悲壮感がない。
漫画が展開するのは、基本的に小光の仕事部屋。だから、いつも周りは代わり映えしない。しかも、アシの松井ユウキと二人きりで会話の掛け合いをしてるだけ。普通だったらすぐ飽きそうなもんですが、何故かこの漫画は読んでても飽きない。それだけ水口尚樹という作者の「話の展開を作る力」があるんだと思います。
キャラクターが多いと大体読みづらくなるだけなんですが、だから主に二人しか出てこないのですごく読みやすい。一話完結のオムニバスなのでどの巻から読んでも、そこそこ笑えると思う。設定もキャラも地味といえば地味なので、これから何巻まで続くかは分からないけど、コンスタントに作品を出していける漫画家だとは思う。
【購入ページ】
◆【送料無料】明日にはあがります。 [ 水口尚樹 ]
(http://www.amazon.co.jp/gp/product/4091850693
〈このマンガの個人的採点〉
◯展開力-★★★☆☆+
◯テンポ-★★★★☆
◯キャラ-★★★★☆
◯作画力-★★★☆☆
◯点数-77点!!
話題のネットゲームの公式ファンムック本(初心者向け)-『艦隊これくしょん -艦これ- 鎮守府生活のすゝめ Vol.1』 ホーム
闇金ウシジマくん ネタバレ感想| 借金怖ッ!現代の闇が全部凝縮なアングラ漫画