土竜の唄 1巻~38巻 感想| DTポリスが極悪893に潜入したら成り上がったでござるの巻
- 02/07/2014 08:08
『土竜の唄』1巻から38巻のネタバレ感想。作者は高橋のぼる。ビッグコミックスピリッツで連載中のマンガ。
巨大ヤクザ組織に潜入捜査をしてる警官の話。その潜入捜査官を俗に『モグラ』と呼ぶそう。だから、タイトルに土竜(もぐら)が付く。最新39巻は先月末ぐらい
に発売済み。
ジャニーズの生田斗真くんで実写映画化が決定して、今月15日から公開されるそうで記事化。生田くんは男の自分でも軽く抱かれてもいいかなと思えるイケメンですが、そんなジャニーズ系がやっちゃって大丈夫?的な内容。
主人公の新米警官・菊川玲二が潜入する、数寄矢会はとにかく極悪武闘派。違法なクスリを売りさばいて暴利を貪ってる。末端ばかりを逮捕しても埒が明かないので、その決定的な証拠をつかむために…というストーリー。
(5巻)
この数寄矢会の会長が轟周宝(とどろき・しゅうほう)。8000人の構成員を束ねるボスで、めちゃくちゃドスがきいてる。これを仕留めなければいけないから、さー大変。
(21巻)
日本刀で身内を脅すことも当たり前。相手を試すためのブラフですが、方法論がめちゃくちゃ。
警察や政治家ともズブズブの関係。
(26巻)
自分を裏切ろうとした署長をほぼ拷問に近いことをして、徹底的に忠誠を誓わせる。
この数寄矢会に潜入するのが、菊川玲二。弱冠ハタチの新米警官。何故選ばれたかというと、アウトローな臭いを漂わせ、なおかつ強烈な正義感の強さを持ってるから。ただアレが未経験ということもあり、DJポリスならぬDTポリス。ちなみに13巻で喪失。
893組織に潜入してるにも関わらず、めちゃくちゃ正義感を発揮させる。例えば、19巻だと阿湖義組の月原旬(つきはら・しゅん)に向かって、「仲間を見殺しにするクソヤクザはぶっ飛ばす」と追い詰めて、警察に引き渡そうとする。理由は海老塚刃という轟周宝の隠し子をゴミ呼ばわりしたから。ちなみにコイツに自分が潜入捜査官だとバレて、またおいおい登場してくるはず。
数寄矢会のナンバー2舘晶(だて・あきら)の右腕(轟宝会の若頭)・毒武は、めちゃくちゃ人を見抜く力を持ってる。そこで「何故893になったんだ!?」と詰問された時、危うく潜入捜査官だとバレそうになる。
ただ菊川玲二は…
(37巻)
「真面目に正直に生きてる弱き者を守り、暴力・金にモノ言わせてる強い奴をぶっ叩く」と啖呵を切る。これ100%自白じゃね?と思うんですが、そこは任侠を大事にする893。「なかなか言うやんけ!」と一応ごまかせる。結構こういうことが多い(笑)
また34巻では人身売買をしてる中国上海マフィアに向かって「人間は商品じゃねー!」と頭突きをかましたり、名探偵コナンばりのハラハラ感はある。
この菊川玲二と常に共にしてるのが、兄貴分の日浦匡也(ひうら・まさや)。通称クレイジーパピヨン。コイツがまた強烈なキャラクター。ヤクザのくせにクスリは許せない。一見良い奴に聞こえますが、美学は「暴力こそ全て!」。やっぱりアウト。
とにかく、けったクソに強い。21巻では踏切のでっかい棒を振り回して、次々と襲ってくるヤクザをかっ飛ばし。あれ結構重いよ。
(12巻)
と思ったら自分のイチモツで麻薬捜査官に対して、思いっきりビンタ。オンナにだって時には容赦しません。
28巻からは、そこそこ長編シリーズが始まる。それがモモンガ(桜罵百治)という数寄矢会を裏切った(それだけで異常な悪人だと分かる)を追って中国上海へ渡航。轟周宝の娘・迦蓮(かれん)が拉致されたから。
この渡航方法がまたスゴい。セスナで不法入国しちゃう。中国空軍の盲点を付く。まさにクレイジー。
(34巻)
最終的には獰猛な虎と戦う。しかも気球上。まさにまさにクレイジー。
この日浦、実は両足が無い。12巻でヒットマンにアキレス腱に発砲されまくって、その時に欠損してる。
(20巻)
そして機械の足となって復活。マシンガンすら避ける。却ってパワーアップ。最早なんでもあり(笑)
この二人がメインのキャラクター。そして厚い絆で結ばれてる。
基本的にはダメだけど、警官の菊川玲二がクレイジーパピヨンこと日浦の男気に心酔しまくり。例えば、上記の日浦が両足のアキレス腱に被弾されまくった時。瀕死の日浦を抱きしめながら菊川は、「あんたは俺が生まれて初めて出会ったイカした男だ」と叫ぶ(12巻)。
ただ日浦は自分の無い足を見て、投げやり気味に病院で暴れる。その時にも菊川は…
(14巻)
「兄弟が飛べねぇって言うんなら俺が兄弟の羽になる!」と強く抱きしめる。ちなみに、柄にもないですが『チョウチョ』が日浦のトレードマーク。でも、もちろん自身が警官なので、どこかで太い一線を画してる菊川。そんな二人の微妙な関係性がハマる。
そして、日浦に引っ張られるカタチで菊川玲二がどんどん出世していく。つまりホンボシの会長・轟周宝に近づいていくステップは、マンガとしてお手本。
また二人とも同じ志を持ち、ゴールも同じ。一緒に目指しつつも、その目的は二人とも真逆。日浦はヤクで暴利を貪る組織を更に健全に大きくしようと功名心がある、菊川は組織の壊滅のために正義心がある。目的のベクトルが同じようで全く異なるギャップ感が面白い。これからどうまとめていって、どういうオチをつけるのか楽しみではある。
893がテーマのマンガだから、拳銃ドンパチも当たり前。ハリウッドばりのアクションも満載で、シンプルに視覚的に楽しめるマンガになってる。
(9巻)
(18巻)
特にカーアクションが見所。クレイジーパピヨン日浦の項目でも貼ったけど虎と戦ったり、36巻では檄火羅(げきから)三兄弟というイカレポンチに、菊川が砂浜に埋められて大型トラックで轢かれそうになったり、良い意味でやりたい放題。
結構ハードなアクションが多いと書きましたが、実はセクシーなカットも多い。一応無難そうな画像だけ貼りますが、本編はもちろんポロポロしまくり。
(6巻)
数寄矢会系の三次組織・鹿馬鼠組の雪園美冬。ちなみに主人公・菊川玲二のツンツンヘアーでコチョコチョされてるだけ。
(37巻)
菊川玲二の彼女・若木純奈。もちろんアメリカンドッグを単に食べてるだけ。変な意味はありません(笑)
あと口元を見てもらえれば分かりますが、菊川の彼女に限らず、女の子キャラクターはくちびるがプックリ・ポッテリしてる。それがセクシー。
ただサービスカットと言っても既にプンプン匂ってきてると思いますが、基本的に下品・品性下劣さをプンプン漂わせる。そこらへんは好き嫌いが多分ハッキリ分かれる部分。
主に男読者にオススメしたいマンガ。展開がシンプルで、本当読みやすい。派手なアクション、グッとくる満載のサービスカット。逆に男が見なくて、誰が読むの?的なマンガ。893の組名も、いかにもアホっぽい名前が多い。それだけで笑える。いわゆるキラキラネーム的で、文字に起こす側としたらかなり面倒なんですが。
ただ28巻から35巻あたりまで続く、上海マフィア編はやや退屈。作者の取材旅行と称した観光めぐりに使った経費を、最大限フルにマンガの中に投影させましたーって感じ。間延び感ダラダラ感が目立つ。正直ここまで引き伸ばす必要あったか?と思う。
(26巻)
ちなみに作者・高橋のぼると湘南乃風(歌手)がコラボしてたりする。でもボンボンのエリート中学生がヤンキー高校生にカツアゲされてるようにしか思えないのは自分だけか。
というか、こんなイカツイ格好してる湘南乃風ですが中央大学法学部出身だったりして、実はお前らの方がエリートなんかい!というオチ。
◯85点!!!!
◯展開★4◯テンポ★5
◯キャラ★4.5◯画力★4
巨大ヤクザ組織に潜入捜査をしてる警官の話。その潜入捜査官を俗に『モグラ』と呼ぶそう。だから、タイトルに土竜(もぐら)が付く。最新39巻は先月末ぐらい
ジャニーズの生田斗真くんで実写映画化が決定して、今月15日から公開されるそうで記事化。生田くんは男の自分でも軽く抱かれてもいいかなと思えるイケメンですが、そんなジャニーズ系がやっちゃって大丈夫?的な内容。
あらすじ
主人公の新米警官・菊川玲二が潜入する、数寄矢会はとにかく極悪武闘派。違法なクスリを売りさばいて暴利を貪ってる。末端ばかりを逮捕しても埒が明かないので、その決定的な証拠をつかむために…というストーリー。
最凶極道・数寄矢会

この数寄矢会の会長が轟周宝(とどろき・しゅうほう)。8000人の構成員を束ねるボスで、めちゃくちゃドスがきいてる。これを仕留めなければいけないから、さー大変。

日本刀で身内を脅すことも当たり前。相手を試すためのブラフですが、方法論がめちゃくちゃ。
警察や政治家ともズブズブの関係。

自分を裏切ろうとした署長をほぼ拷問に近いことをして、徹底的に忠誠を誓わせる。
DTポリス・菊川玲二
この数寄矢会に潜入するのが、菊川玲二。弱冠ハタチの新米警官。何故選ばれたかというと、アウトローな臭いを漂わせ、なおかつ強烈な正義感の強さを持ってるから。ただアレが未経験ということもあり、DJポリスならぬDTポリス。ちなみに13巻で喪失。
893組織に潜入してるにも関わらず、めちゃくちゃ正義感を発揮させる。例えば、19巻だと阿湖義組の月原旬(つきはら・しゅん)に向かって、「仲間を見殺しにするクソヤクザはぶっ飛ばす」と追い詰めて、警察に引き渡そうとする。理由は海老塚刃という轟周宝の隠し子をゴミ呼ばわりしたから。ちなみにコイツに自分が潜入捜査官だとバレて、またおいおい登場してくるはず。
数寄矢会のナンバー2舘晶(だて・あきら)の右腕(轟宝会の若頭)・毒武は、めちゃくちゃ人を見抜く力を持ってる。そこで「何故893になったんだ!?」と詰問された時、危うく潜入捜査官だとバレそうになる。
ただ菊川玲二は…

「真面目に正直に生きてる弱き者を守り、暴力・金にモノ言わせてる強い奴をぶっ叩く」と啖呵を切る。これ100%自白じゃね?と思うんですが、そこは任侠を大事にする893。「なかなか言うやんけ!」と一応ごまかせる。結構こういうことが多い(笑)
また34巻では人身売買をしてる中国上海マフィアに向かって「人間は商品じゃねー!」と頭突きをかましたり、名探偵コナンばりのハラハラ感はある。
クレージーパピヨンこと日浦匡也
この菊川玲二と常に共にしてるのが、兄貴分の日浦匡也(ひうら・まさや)。通称クレイジーパピヨン。コイツがまた強烈なキャラクター。ヤクザのくせにクスリは許せない。一見良い奴に聞こえますが、美学は「暴力こそ全て!」。やっぱりアウト。
とにかく、けったクソに強い。21巻では踏切のでっかい棒を振り回して、次々と襲ってくるヤクザをかっ飛ばし。あれ結構重いよ。

と思ったら自分のイチモツで麻薬捜査官に対して、思いっきりビンタ。オンナにだって時には容赦しません。
28巻からは、そこそこ長編シリーズが始まる。それがモモンガ(桜罵百治)という数寄矢会を裏切った(それだけで異常な悪人だと分かる)を追って中国上海へ渡航。轟周宝の娘・迦蓮(かれん)が拉致されたから。
この渡航方法がまたスゴい。セスナで不法入国しちゃう。中国空軍の盲点を付く。まさにクレイジー。

最終的には獰猛な虎と戦う。しかも気球上。まさにまさにクレイジー。
この日浦、実は両足が無い。12巻でヒットマンにアキレス腱に発砲されまくって、その時に欠損してる。

そして機械の足となって復活。マシンガンすら避ける。却ってパワーアップ。最早なんでもあり(笑)
二人の友情・兄弟盃
この二人がメインのキャラクター。そして厚い絆で結ばれてる。
基本的にはダメだけど、警官の菊川玲二がクレイジーパピヨンこと日浦の男気に心酔しまくり。例えば、上記の日浦が両足のアキレス腱に被弾されまくった時。瀕死の日浦を抱きしめながら菊川は、「あんたは俺が生まれて初めて出会ったイカした男だ」と叫ぶ(12巻)。
ただ日浦は自分の無い足を見て、投げやり気味に病院で暴れる。その時にも菊川は…

「兄弟が飛べねぇって言うんなら俺が兄弟の羽になる!」と強く抱きしめる。ちなみに、柄にもないですが『チョウチョ』が日浦のトレードマーク。でも、もちろん自身が警官なので、どこかで太い一線を画してる菊川。そんな二人の微妙な関係性がハマる。
そして、日浦に引っ張られるカタチで菊川玲二がどんどん出世していく。つまりホンボシの会長・轟周宝に近づいていくステップは、マンガとしてお手本。
また二人とも同じ志を持ち、ゴールも同じ。一緒に目指しつつも、その目的は二人とも真逆。日浦はヤクで暴利を貪る組織を更に健全に大きくしようと功名心がある、菊川は組織の壊滅のために正義心がある。目的のベクトルが同じようで全く異なるギャップ感が面白い。これからどうまとめていって、どういうオチをつけるのか楽しみではある。
アクション満載
893がテーマのマンガだから、拳銃ドンパチも当たり前。ハリウッドばりのアクションも満載で、シンプルに視覚的に楽しめるマンガになってる。


特にカーアクションが見所。クレイジーパピヨン日浦の項目でも貼ったけど虎と戦ったり、36巻では檄火羅(げきから)三兄弟というイカレポンチに、菊川が砂浜に埋められて大型トラックで轢かれそうになったり、良い意味でやりたい放題。
箸休め的なサービスカット
結構ハードなアクションが多いと書きましたが、実はセクシーなカットも多い。一応無難そうな画像だけ貼りますが、本編はもちろんポロポロしまくり。

数寄矢会系の三次組織・鹿馬鼠組の雪園美冬。ちなみに主人公・菊川玲二のツンツンヘアーでコチョコチョされてるだけ。

菊川玲二の彼女・若木純奈。もちろんアメリカンドッグを単に食べてるだけ。変な意味はありません(笑)
あと口元を見てもらえれば分かりますが、菊川の彼女に限らず、女の子キャラクターはくちびるがプックリ・ポッテリしてる。それがセクシー。
ただサービスカットと言っても既にプンプン匂ってきてると思いますが、基本的に下品・品性下劣さをプンプン漂わせる。そこらへんは好き嫌いが多分ハッキリ分かれる部分。
土竜の唄の総合評価
主に男読者にオススメしたいマンガ。展開がシンプルで、本当読みやすい。派手なアクション、グッとくる満載のサービスカット。逆に男が見なくて、誰が読むの?的なマンガ。893の組名も、いかにもアホっぽい名前が多い。それだけで笑える。いわゆるキラキラネーム的で、文字に起こす側としたらかなり面倒なんですが。
ただ28巻から35巻あたりまで続く、上海マフィア編はやや退屈。作者の取材旅行と称した観光めぐりに使った経費を、最大限フルにマンガの中に投影させましたーって感じ。間延び感ダラダラ感が目立つ。正直ここまで引き伸ばす必要あったか?と思う。

ちなみに作者・高橋のぼると湘南乃風(歌手)がコラボしてたりする。でもボンボンのエリート中学生がヤンキー高校生にカツアゲされてるようにしか思えないのは自分だけか。
というか、こんなイカツイ格好してる湘南乃風ですが中央大学法学部出身だったりして、実はお前らの方がエリートなんかい!というオチ。
◯85点!!!!
◯展開★4◯テンポ★5
◯キャラ★4.5◯画力★4