不能犯 1巻 ネタバレ感想| もし「思い込み」だけでヒトを殺せるとしたら?
- 02/16/2014 16:16
『不能犯』1巻のネタバレ感想。現在グランドジャンプ(集英社)で連載中のサスペンスマンガ。作者は宮月新と神崎裕也の二人。原作と作画が分かれてるマンガは案外読ませてくれないんですが、これは結構ストーリーを読ませてくれるかも。
主人公は、宇相吹正(うそぶき・ただし)。ナゾの暗殺者(?)。「思い込み」を操る能力を持ってる。例えば、画像は舐めただけで、そこが毒に感染したかのように思わせる。結果、オンナの手首が腫れ上がる。
要するに、メンタリスト(洗脳)的な能力を持ってる。それ故、証拠が一切残らない。そして最終的には『死』に至らしめる。だからとにかく自由に人を殺し放題。
ストーリーは、その宇相吹正が色んな依頼者から殺人の依頼を受けて、人間の醜く愚かな部分が明らかになっていくという展開。
だからノリ的には、『怨み屋本舗』に近い。さすがにアソコまでシンプルな下衆さはないものの、「恨みを晴らしてやる!」的な感じの人間が圧倒的に多い。
例えば、一番目の画像で手首を舐められてるオンナは、実はキャリアの刑事。ただその刑事は身内の警察官の息子を誤認逮捕して、自殺に追いやった。その親父(依頼者)が、二番目の画像のオッサン。
オチがなかなか面白いと思ったのが、その親父が主人公とペラペラ喋ってたと「思い込んで」たら、実は周りに同僚・部下の刑事がたくさんいた警察署内だった。だから自分の犯行をペラペラ自白してたのと同じ。
例えば、他にも自分の妻をストーカーしてる隣の住人のオッサンの殺害を依頼した夫。ただそのオッサンは、実は妻の犯罪を暴こうとしてた。妻は夫がいない間、クスリで若い大学生と乱パしてた。それを目の当たりにした夫は、自分も含めて殺してくれと懇願しにくる。
他にも自分の娘が死んだと思いたくない父親がいたり、
だから「依頼した側も殺された側も実はクズでしたー!笑」という終わり方が多い。これが良くも悪くもクセになるストーリー展開。一話完結のオムニバスだから、なおのこと読みやすい。
ただ肝心の主人公・宇相吹正(うそぶき・ただし)のキャラクターが弱い気がした。結局、どういう立ち位置のキャラなのか、あまり見えてこない。殺し屋なのか復讐代行屋なのか、最後まで読んでも何者かが分からない。
ちなみに、タイトルの『不能犯』の意味は、犯罪が実現する可能性が極端に低い容疑者から来てる。つまり、それは警察用語・法律用語。だから一般人の読者からすると、ややピンと来ないタイトル。
仮に主人公が不能犯だとしても、結局肩書らしい肩書が見えてこないのは変わらず。そこら辺がどうしても感情移入しづらい。マンガの中に入り込みづらい部分。
昔少年ジャンプで連載されてた『ミザリー』みたいなもんなんかしら。ただそれにしても事務所を構えるなどあった方が、設定としてはシンプル。証拠が一切残らない確信がある以上、コソコソ警察に隠れる必要もないでしょうから。
アイデアもそれなりに斬新で、しっかりストーリーにも反映できてるので、そこそこ大人が読めるようなクオリティーかな。
ゲスいマンガが好きな人には、それなりにオススメ。画力は普通レベルですが、絵柄は男よりも女性のほうが好きそうな感じの画。
◯84点!!!!
◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★3.5◯画力★3
そこそこ斬新なアイデア

主人公は、宇相吹正(うそぶき・ただし)。ナゾの暗殺者(?)。「思い込み」を操る能力を持ってる。例えば、画像は舐めただけで、そこが毒に感染したかのように思わせる。結果、オンナの手首が腫れ上がる。

要するに、メンタリスト(洗脳)的な能力を持ってる。それ故、証拠が一切残らない。そして最終的には『死』に至らしめる。だからとにかく自由に人を殺し放題。
ストーリーは、その宇相吹正が色んな依頼者から殺人の依頼を受けて、人間の醜く愚かな部分が明らかになっていくという展開。
ノリは「怨み屋本舗」
だからノリ的には、『怨み屋本舗』に近い。さすがにアソコまでシンプルな下衆さはないものの、「恨みを晴らしてやる!」的な感じの人間が圧倒的に多い。
例えば、一番目の画像で手首を舐められてるオンナは、実はキャリアの刑事。ただその刑事は身内の警察官の息子を誤認逮捕して、自殺に追いやった。その親父(依頼者)が、二番目の画像のオッサン。
オチがなかなか面白いと思ったのが、その親父が主人公とペラペラ喋ってたと「思い込んで」たら、実は周りに同僚・部下の刑事がたくさんいた警察署内だった。だから自分の犯行をペラペラ自白してたのと同じ。
例えば、他にも自分の妻をストーカーしてる隣の住人のオッサンの殺害を依頼した夫。ただそのオッサンは、実は妻の犯罪を暴こうとしてた。妻は夫がいない間、クスリで若い大学生と乱パしてた。それを目の当たりにした夫は、自分も含めて殺してくれと懇願しにくる。

他にも自分の娘が死んだと思いたくない父親がいたり、
だから「依頼した側も殺された側も実はクズでしたー!笑」という終わり方が多い。これが良くも悪くもクセになるストーリー展開。一話完結のオムニバスだから、なおのこと読みやすい。
主人公のキャラが弱い
ただ肝心の主人公・宇相吹正(うそぶき・ただし)のキャラクターが弱い気がした。結局、どういう立ち位置のキャラなのか、あまり見えてこない。殺し屋なのか復讐代行屋なのか、最後まで読んでも何者かが分からない。
ちなみに、タイトルの『不能犯』の意味は、犯罪が実現する可能性が極端に低い容疑者から来てる。つまり、それは警察用語・法律用語。だから一般人の読者からすると、ややピンと来ないタイトル。
仮に主人公が不能犯だとしても、結局肩書らしい肩書が見えてこないのは変わらず。そこら辺がどうしても感情移入しづらい。マンガの中に入り込みづらい部分。
昔少年ジャンプで連載されてた『ミザリー』みたいなもんなんかしら。ただそれにしても事務所を構えるなどあった方が、設定としてはシンプル。証拠が一切残らない確信がある以上、コソコソ警察に隠れる必要もないでしょうから。
不能犯の総合評価
アイデアもそれなりに斬新で、しっかりストーリーにも反映できてるので、そこそこ大人が読めるようなクオリティーかな。
ゲスいマンガが好きな人には、それなりにオススメ。画力は普通レベルですが、絵柄は男よりも女性のほうが好きそうな感じの画。
◯84点!!!!
◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★3.5◯画力★3