闇金ウシジマくん 30巻 ネタバレ感想| ネットビジネスの闇、世界のYOZAWAが情弱共を食い殺す
- 04/25/2014 08:00
『闇金ウシジマくん』の30巻のレビュー。ビッグコミックスピリッツで連載中のアングラ的なマンガ。
闇金を運営してる丑嶋(うしじま)が主人公なんですが、そこへお金を借りに来る『落ちこぼれの人間模様』がメインで描写されてる、ちょっと鬱になりそうなマンガ。
闇金ウシジマくん最新31巻
が近々発売されるので記事化。ちなみに、闇金ウシジマくんの1巻から28巻と29巻はレビュー済み。
この30巻からは、ネットビジネス(情報商材)で荒稼ぎしてる天生翔(てんじょう・かける)が登場。ただ今回の主役ではなく、そいつが開いてる「天生塾」という入塾する、時給900円で働く派遣労働者・仁(ジン)が今回の主役。
この天生(てんじょう)は…
「私は月収1億円を稼ぎだしました」とか豪語しちゃってる奴。
http://ameblo.jp/yozawa-blog/
ちなみに与沢翼氏がモデルとウワサされてたりしますが、果たして真相はいかに。
そもそも、天生が荒稼ぎしてる『情報商材』とは一体何なのか。
名前の通り、『情報』が商品。その情報が何なのかというと、簡単に言えば「ハウツー」的な情報。与沢t…もとい天生の場合、「俺様が月収1億円稼いだ方法を教えちゃうYO!」的なマニュアルを売り買いしてる。言っちゃえば、競馬などのギャンブル必勝法に近い。そんな必勝法があるんやったら、他人に売らんとお前だけが稼いどけよって話。
今回の主役である仁(ジン)は、そのマニュアルを一件売るごとにその50%近く利益が入る。Amazonなどは3%ぐらいだから、相当利率的には優れてる。
ただその情報商材の価格が、クソ高い。一件数十万円から数百万円ぐらいする。じゃあ、それだけに見合った情報的な価値があるのかと言えば、もちろんノー。ヤフー知恵袋で質問しなくても分かるようなことぐらいしか載ってない。
だったら、何故こんなビジネスが平然と存在してるのかと言えば、ダマサれた人間が更に多くの人をダマすという、ネズミ講(無限連鎖講)に近いビジネスだから。つまり、ほぼ詐欺的。
つまり、親玉である天生翔だけがメチャメチャ儲かるシステムということ。黙ってても塾生のアホが一件売れば、それだけで25万円手に入る訳ですから…
さも価値がある情報であるかのように言葉巧みに、どんどん新たな情報商材を塾生たちに買わせてくる。
この情報商材の上手い部分は、競馬必勝法などと違って、あくまでマニュアルを売ってるだけに過ぎない。だから、結局稼げなかったとしても「お前の実力がなかったんだよ」という『自己責任』に落ち着くところ。
言ってしまえば、『専門学校の授業料』と同じ。世の中には、マンガや声優の育成を謳ったしょうもない学校がごまんとありますが、大体がしょうもない教材で百何十万円という高額の授業を取る。でも、一年後二年後にどうなってるかを見てみたら、大半は何も変わってない。
でも、それをもってして『詐欺』だとは誰も騒がない。そもそも情報の価値は曖昧だから、クルマやや家電製品などと違って、客観的なモノサシがない。だから、まさに青天井(てんじょう)で、情弱相手にやりたい放題。
ただ、そんなうさん臭い情報商材を購入する人の方が珍しいし、少ない。
じゃあ、こういう連中がどうしてるかと言えば、ブランディング。自分の顔写真や名前をさらけ出して、「俺ってこんな裕福な生活をしてるんだぜ!」とアピールさせる。だから天生自身も、頻繁にメディアなどに出演し続けなければいけなかったりする。言っちゃえば、ウソくさい武勇伝でアホを釣ってるということ。
結果、仁がどうしたかといえば、ネット上でこんなサイトを立ち上げる。ググれば、こんなサイトごまんとあります。おそらく、そんな人にウ◯コ食えって言ったら、多分喜んで食ってくれると思う。
仁はボロアパートに住んでるままなんですが、顔出ししてるだけで信用度が上がって、たまに買ってくれたりするそう。
親玉である天生のコスいところは、仁のようなアホが顔出しで自分の宣伝をしてくれれば、更に自分のビジネスの信用度が上がるということ。結果的に、ビジネスそのものを半永続的に維持できる。「顔出しして◯百万千万円を稼いだと言ってくれてる人がいっぱいいる!だから与沢翼のビジネスは正しいんだ!」と思ってくれやすい。
ただ情報商材は基本的にウソっぱち。大金を稼ぐことは、ほぼ不可能。普通、何百万円もあればどっかで店を開く(笑)。またネズミ講まがいのことを行ってるので、とても勧められたものではない。
Amazonや楽天のアフィリエイトの場合、一つの商品が売れたとしても1~3%しか報酬が入らない。マンガの場合、一冊売れても数円~10数円ぽっち。所詮は空き缶拾いレベル。だから頼むから本屋で買わないでorz(笑)
ただそれを自動で空き缶を集めてくれるのが、アフィリエイト。チリツモというやつで、一つ記事を書けば放っておいても徐々に細かい利益が積み重なっていくのがメリット。一つの商品の利益が10円ちょっとでも、1000人に買ってもらえたら1万円。ま、実際1000人も購入してくれることは稀ですが、長い目で見れば不可能でもない。
情報商材の場合、平気で数十万円もする。じゃあ何もしない状態で、一体誰が買うのかって話。結局、自分から宣伝するなど、大きく動き続けなければいけない。それがメディア露出であったりするんですが、じゃあ自動車を中古で仕入れて販売するのと、一体何が違うんだと。
それだったら、普通にネットショップでも開いて、ちゃんと売れる商品を仕入れて販売した方がまだマシ。もっと言えば、東京でラーメン屋でも開いた方がいい。ヒットすればチェーン展開も考えられるし、大体飲食店の原価は5割を切ってるのが当たり前。価値がない商品に数十万円を出させるより、価値がある数百円数千円をコツコツ積み上げていく方が、ゼッタイ楽。
長々と書きましたが、情報商材のメリットや旨味は何一つとしてないというのが、個人的な考え。
そして案の定、登場シーンがほとんどないウシジマくんですが、この話を聞いてある発案をする。ただ、それが天生なんか目じゃないぐらいの鬼畜ぶり。
それが自社ローンを作って、塾生を『借金漬け』にしてやろうという魂胆。
情報商材は高額だから、簡単に支払えない塾生も多い。ビンボーだから、こういうビジネスに手を出しやすい。例えば今回の主役・仁の場合は、親に借りてる。
ただ丑嶋の自社ローンという方法であれば、そこの部分から根こそぎ財産を奪ってやろうということ。情報商材は原価がかかってないので、ただただ「大金を貸してるだけ」という構造になる。つまり、その塾生が情報商材を売れなくても、天生にはカネが入り続ける。
それを一瞬で発案してしまう丑嶋のスゴさ。搾り取れるだけ搾り取ってやろうという、まさに『鬼畜』(笑)
全体的には、まだ前菜ぐらいの話。キャラや情報商材はなんぞや?、というお披露目レベル。内容的にも、エグさ・激しさはほとんどなし。これから与z…天生や仁がどうなっていくのかは、来月発売される31巻以降の話。

◆Amazon.co.jp: 闇金ウシジマくん 30 (ビッグコミックス)
◯85点!!!!
◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★4◯画力★3.5
闇金を運営してる丑嶋(うしじま)が主人公なんですが、そこへお金を借りに来る『落ちこぼれの人間模様』がメインで描写されてる、ちょっと鬱になりそうなマンガ。
闇金ウシジマくん最新31巻
天生翔=与沢翼?
この30巻からは、ネットビジネス(情報商材)で荒稼ぎしてる天生翔(てんじょう・かける)が登場。ただ今回の主役ではなく、そいつが開いてる「天生塾」という入塾する、時給900円で働く派遣労働者・仁(ジン)が今回の主役。
この天生(てんじょう)は…

「私は月収1億円を稼ぎだしました」とか豪語しちゃってる奴。

http://ameblo.jp/yozawa-blog/
ちなみに与沢翼氏がモデルとウワサされてたりしますが、果たして真相はいかに。
情報商材とは何か?
そもそも、天生が荒稼ぎしてる『情報商材』とは一体何なのか。
名前の通り、『情報』が商品。その情報が何なのかというと、簡単に言えば「ハウツー」的な情報。与沢t…もとい天生の場合、「俺様が月収1億円稼いだ方法を教えちゃうYO!」的なマニュアルを売り買いしてる。言っちゃえば、競馬などのギャンブル必勝法に近い。そんな必勝法があるんやったら、他人に売らんとお前だけが稼いどけよって話。

今回の主役である仁(ジン)は、そのマニュアルを一件売るごとにその50%近く利益が入る。Amazonなどは3%ぐらいだから、相当利率的には優れてる。
ただその情報商材の価格が、クソ高い。一件数十万円から数百万円ぐらいする。じゃあ、それだけに見合った情報的な価値があるのかと言えば、もちろんノー。ヤフー知恵袋で質問しなくても分かるようなことぐらいしか載ってない。
だったら、何故こんなビジネスが平然と存在してるのかと言えば、ダマサれた人間が更に多くの人をダマすという、ネズミ講(無限連鎖講)に近いビジネスだから。つまり、ほぼ詐欺的。
つまり、親玉である天生翔だけがメチャメチャ儲かるシステムということ。黙ってても塾生のアホが一件売れば、それだけで25万円手に入る訳ですから…

さも価値がある情報であるかのように言葉巧みに、どんどん新たな情報商材を塾生たちに買わせてくる。
情報商材の上手いところ
この情報商材の上手い部分は、競馬必勝法などと違って、あくまでマニュアルを売ってるだけに過ぎない。だから、結局稼げなかったとしても「お前の実力がなかったんだよ」という『自己責任』に落ち着くところ。
言ってしまえば、『専門学校の授業料』と同じ。世の中には、マンガや声優の育成を謳ったしょうもない学校がごまんとありますが、大体がしょうもない教材で百何十万円という高額の授業を取る。でも、一年後二年後にどうなってるかを見てみたら、大半は何も変わってない。
でも、それをもってして『詐欺』だとは誰も騒がない。そもそも情報の価値は曖昧だから、クルマやや家電製品などと違って、客観的なモノサシがない。だから、まさに青天井(てんじょう)で、情弱相手にやりたい放題。
ブランディング=ウソくさい武勇伝の誇示
ただ、そんなうさん臭い情報商材を購入する人の方が珍しいし、少ない。

じゃあ、こういう連中がどうしてるかと言えば、ブランディング。自分の顔写真や名前をさらけ出して、「俺ってこんな裕福な生活をしてるんだぜ!」とアピールさせる。だから天生自身も、頻繁にメディアなどに出演し続けなければいけなかったりする。言っちゃえば、ウソくさい武勇伝でアホを釣ってるということ。

結果、仁がどうしたかといえば、ネット上でこんなサイトを立ち上げる。ググれば、こんなサイトごまんとあります。おそらく、そんな人にウ◯コ食えって言ったら、多分喜んで食ってくれると思う。
仁はボロアパートに住んでるままなんですが、顔出ししてるだけで信用度が上がって、たまに買ってくれたりするそう。
親玉である天生のコスいところは、仁のようなアホが顔出しで自分の宣伝をしてくれれば、更に自分のビジネスの信用度が上がるということ。結果的に、ビジネスそのものを半永続的に維持できる。「顔出しして◯百万千万円を稼いだと言ってくれてる人がいっぱいいる!だから与沢翼のビジネスは正しいんだ!」と思ってくれやすい。
アフィリエイト=自動空き缶拾い
ただ情報商材は基本的にウソっぱち。大金を稼ぐことは、ほぼ不可能。普通、何百万円もあればどっかで店を開く(笑)。またネズミ講まがいのことを行ってるので、とても勧められたものではない。
Amazonや楽天のアフィリエイトの場合、一つの商品が売れたとしても1~3%しか報酬が入らない。マンガの場合、一冊売れても数円~10数円ぽっち。所詮は空き缶拾いレベル。だから頼むから本屋で買わないでorz(笑)
ただそれを自動で空き缶を集めてくれるのが、アフィリエイト。チリツモというやつで、一つ記事を書けば放っておいても徐々に細かい利益が積み重なっていくのがメリット。一つの商品の利益が10円ちょっとでも、1000人に買ってもらえたら1万円。ま、実際1000人も購入してくれることは稀ですが、長い目で見れば不可能でもない。
情報商材の場合、平気で数十万円もする。じゃあ何もしない状態で、一体誰が買うのかって話。結局、自分から宣伝するなど、大きく動き続けなければいけない。それがメディア露出であったりするんですが、じゃあ自動車を中古で仕入れて販売するのと、一体何が違うんだと。
それだったら、普通にネットショップでも開いて、ちゃんと売れる商品を仕入れて販売した方がまだマシ。もっと言えば、東京でラーメン屋でも開いた方がいい。ヒットすればチェーン展開も考えられるし、大体飲食店の原価は5割を切ってるのが当たり前。価値がない商品に数十万円を出させるより、価値がある数百円数千円をコツコツ積み上げていく方が、ゼッタイ楽。
長々と書きましたが、情報商材のメリットや旨味は何一つとしてないというのが、個人的な考え。
やっぱり鬼畜なウシジマくん
そして案の定、登場シーンがほとんどないウシジマくんですが、この話を聞いてある発案をする。ただ、それが天生なんか目じゃないぐらいの鬼畜ぶり。

それが自社ローンを作って、塾生を『借金漬け』にしてやろうという魂胆。
情報商材は高額だから、簡単に支払えない塾生も多い。ビンボーだから、こういうビジネスに手を出しやすい。例えば今回の主役・仁の場合は、親に借りてる。
ただ丑嶋の自社ローンという方法であれば、そこの部分から根こそぎ財産を奪ってやろうということ。情報商材は原価がかかってないので、ただただ「大金を貸してるだけ」という構造になる。つまり、その塾生が情報商材を売れなくても、天生にはカネが入り続ける。
それを一瞬で発案してしまう丑嶋のスゴさ。搾り取れるだけ搾り取ってやろうという、まさに『鬼畜』(笑)
闇金ウシジマくん30巻の総合評価
全体的には、まだ前菜ぐらいの話。キャラや情報商材はなんぞや?、というお披露目レベル。内容的にも、エグさ・激しさはほとんどなし。これから与z…天生や仁がどうなっていくのかは、来月発売される31巻以降の話。

◆Amazon.co.jp: 闇金ウシジマくん 30 (ビッグコミックス)
◯85点!!!!
◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★4◯画力★3.5