ワンパンマン原作者が描く、超能力ギャグマンガが読ませる-『モブサイコ100(1)~(5)』
- 04/30/2014 07:07
『モブサイコ100』の1巻から5巻までをレビュー。現在は裏サンデーというサイトで公開中のウェブコミック。作者はワンパンマンの原作を考えてるONE。そしてそのワンパンマンの最新6巻が5月16日に発売されるので記事化。
主人公は、中学二年生の影山茂夫。アダ名はモブ。
(1巻)
何故か、メチャメチャ強力な超能力が使える。
そこを見込まれて、というかほぼダマされるカタチで、
(1巻)
ニセ霊能力者の霊幻新隆(れいげん・あらたか)に、たった時給300円で雇われてる。スーパーで販売してる食塩を投げつけるだけが、関の山。
そういうなんか、ゆる~い感じのギャグ漫画。
ただそんだけ強力な超能力を使えるモブですが、実はあんまり使いたがらない。
その理由が「生きていく上で必要ない」から。
(2巻)
思わず上級悪霊のエクボが「意味ないんじゃなくて、用途を見出してないだけぇぇ!」とブチギレ。ちなみに、このエクボはある事件でモブに倒されて、こんな不甲斐ない格好になった。
そのエクボが人魂の格好で戻ってきた時は、頭の尖った部分を掴んで思い切り地面に何度も叩きつけるモブ。
(2巻)
「いや、夢かなと思って」と一言。自分のホッペをつねれよっていう。
ただそんな鬼畜な表情を見せたかと思ったら、超能力で人間を傷つけようとした敵が現れると、「超能力は人に向けちゃダメだよ」みたいなセリフも吐く。だから今どきの中学生感がハンパない。
全体を通して、そういうリアルな抑えた感じの『中二病感』を描写するのが上手い。
モブには弟がいて、そいつに超能力を使わない理由を訊かれる。その時に答えたのが、超能力は生きていく上で必要ないから使ってないという返答。
そして超能力を使っても手に入らないもの何かを訊かれた時は、
(2巻)
まさかの「筋肉」。やっぱりブチギレるエクボ。他にも、女心や空気を読むチカラなど欲しいいらしい。
何を上手いこと言うてんねんって話ですが、実際空気を読めないモブ。
例えば、エクボを倒した時。エクボは「笑って幸せになろう」的な洗脳宗教団体を主催してた。モブは恋愛に悩んでたので付いていくも、ひたすら周りの信者が笑ってるだけ。
(1巻)
そこでモブは「幸せがどうとかは、モテることと関係ないから帰っていいですか?」と普通に帰ろうとする。「え?今?」っていう。ちなみに、画像のマスクを被らされると強制的に笑顔にさせられる。
そのエクボが一瞬消滅させられた時は、そこそこ仲良くなってた感じがしたのでブチギレるかと思いきや、敵に「ショックか?」と訊かれると、「いや、そうでもない」と無表情でピシャリ。敵も思わず「なんだよ」と苦虫を噛み潰した表情。
「掴みどころがない部分が掴みどころ」というフワフワした感じの中学生像がしっかり描写できてて、まあまあ面白い。ムダに正義感があって、ムダにピュアで、でもどっか冷めてて不器用。そんな中学生感が地味に絶妙。
作者ONEの画は荒くて一件ヘタクソだが、結構センスを感じさせる。一コマだけ見れば読もうと思わないが、何かのキッカケで読み出すとズルズル良い意味で読み始めてしまう。
(2巻)
こういうアクション描写一つ取ってみても、下手なんだけど上手い。構図やその他の魅せ方なんだろうか、村田雄介が惚れ込んだのも分かる。
しっかり笑わせ方も理解できてて、間の使い方などにセンスを感じる。
(2巻)
例えばモブがものすごい良いセリフを言ってる場面で、何故かハゲた頭皮のアップ。少なくとも、そこのアップだけは真っ先に候補から外れるやろっていう。
だからと言って、そのセンスに振り回されることもなく、良い感じに抑えてあって読みやすい。分類的には、進撃の巨人の作者あたりに位置付けて良さそう。絵柄はダサいんだけど、絵柄が可愛くてカッコいいだけのマンガより、数十倍読ませる。そのポテンシャルの高さが、もう少し洗練されるといいんでしょうが。
漫画家志望者の大半は、一部分のコマだけをずっとノートに描いてるイメージ。絵柄そのものはサマになっていくが、それだけだと一向にマンガを描き上げるチカラは身につかない。結果しょうもないマンガしか描けず、デビューすらできずに消えていくパターン。面白いマンガの進撃の巨人の作者・諫山創にしろ、このONEという作者にしろ、良い意味で幼少期にそういう経験が少なかったんだろうなーと思った。
ちなみに2018年現在、『モブサイコ100』は既に最終回を迎えております。そのため【完結】モブサイコ100 最終回 ネタバレ感想レビューも良かったら参照してください。モブサイコ100は割と個性的で特殊なマンガですが、果たしてどういった最終回を迎えたんでしょうか?
◯85点!!!!
◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★4◯画力★3.5
スーパー超能力少年・影山茂夫ことモブ
主人公は、中学二年生の影山茂夫。アダ名はモブ。

何故か、メチャメチャ強力な超能力が使える。
そこを見込まれて、というかほぼダマされるカタチで、

ニセ霊能力者の霊幻新隆(れいげん・あらたか)に、たった時給300円で雇われてる。スーパーで販売してる食塩を投げつけるだけが、関の山。
そういうなんか、ゆる~い感じのギャグ漫画。
超能力を使いたがらないモブ
ただそんだけ強力な超能力を使えるモブですが、実はあんまり使いたがらない。
その理由が「生きていく上で必要ない」から。

思わず上級悪霊のエクボが「意味ないんじゃなくて、用途を見出してないだけぇぇ!」とブチギレ。ちなみに、このエクボはある事件でモブに倒されて、こんな不甲斐ない格好になった。
そのエクボが人魂の格好で戻ってきた時は、頭の尖った部分を掴んで思い切り地面に何度も叩きつけるモブ。

「いや、夢かなと思って」と一言。自分のホッペをつねれよっていう。
ただそんな鬼畜な表情を見せたかと思ったら、超能力で人間を傷つけようとした敵が現れると、「超能力は人に向けちゃダメだよ」みたいなセリフも吐く。だから今どきの中学生感がハンパない。
ハンパない、今どきの中学生感
全体を通して、そういうリアルな抑えた感じの『中二病感』を描写するのが上手い。
モブには弟がいて、そいつに超能力を使わない理由を訊かれる。その時に答えたのが、超能力は生きていく上で必要ないから使ってないという返答。
そして超能力を使っても手に入らないもの何かを訊かれた時は、

まさかの「筋肉」。やっぱりブチギレるエクボ。他にも、女心や空気を読むチカラなど欲しいいらしい。
何を上手いこと言うてんねんって話ですが、実際空気を読めないモブ。
例えば、エクボを倒した時。エクボは「笑って幸せになろう」的な洗脳宗教団体を主催してた。モブは恋愛に悩んでたので付いていくも、ひたすら周りの信者が笑ってるだけ。

そこでモブは「幸せがどうとかは、モテることと関係ないから帰っていいですか?」と普通に帰ろうとする。「え?今?」っていう。ちなみに、画像のマスクを被らされると強制的に笑顔にさせられる。
そのエクボが一瞬消滅させられた時は、そこそこ仲良くなってた感じがしたのでブチギレるかと思いきや、敵に「ショックか?」と訊かれると、「いや、そうでもない」と無表情でピシャリ。敵も思わず「なんだよ」と苦虫を噛み潰した表情。
「掴みどころがない部分が掴みどころ」というフワフワした感じの中学生像がしっかり描写できてて、まあまあ面白い。ムダに正義感があって、ムダにピュアで、でもどっか冷めてて不器用。そんな中学生感が地味に絶妙。
モブサイコ100の総合評価
作者ONEの画は荒くて一件ヘタクソだが、結構センスを感じさせる。一コマだけ見れば読もうと思わないが、何かのキッカケで読み出すとズルズル良い意味で読み始めてしまう。

こういうアクション描写一つ取ってみても、下手なんだけど上手い。構図やその他の魅せ方なんだろうか、村田雄介が惚れ込んだのも分かる。
しっかり笑わせ方も理解できてて、間の使い方などにセンスを感じる。

例えばモブがものすごい良いセリフを言ってる場面で、何故かハゲた頭皮のアップ。少なくとも、そこのアップだけは真っ先に候補から外れるやろっていう。
だからと言って、そのセンスに振り回されることもなく、良い感じに抑えてあって読みやすい。分類的には、進撃の巨人の作者あたりに位置付けて良さそう。絵柄はダサいんだけど、絵柄が可愛くてカッコいいだけのマンガより、数十倍読ませる。そのポテンシャルの高さが、もう少し洗練されるといいんでしょうが。
漫画家志望者の大半は、一部分のコマだけをずっとノートに描いてるイメージ。絵柄そのものはサマになっていくが、それだけだと一向にマンガを描き上げるチカラは身につかない。結果しょうもないマンガしか描けず、デビューすらできずに消えていくパターン。面白いマンガの進撃の巨人の作者・諫山創にしろ、このONEという作者にしろ、良い意味で幼少期にそういう経験が少なかったんだろうなーと思った。
ちなみに2018年現在、『モブサイコ100』は既に最終回を迎えております。そのため【完結】モブサイコ100 最終回 ネタバレ感想レビューも良かったら参照してください。モブサイコ100は割と個性的で特殊なマンガですが、果たしてどういった最終回を迎えたんでしょうか?
◯85点!!!!
◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★4◯画力★3.5