中退アフロ田中 全10巻 感想| 中卒でも人生ナントカなっちゃうらしい青春マンガ【後編】
- 05/25/2014 07:00
『中退アフロ田中』全10巻のレビュー。ビッグコミックスピリッツで連載されてた青春マンガ。『中退アフロ田中 全10巻』【前編】のレビューはコチラ。
とにかく後編は、痛いオンナをメインにレビュー。岡本の彼女が、特に笑う。男のキャラクターも大概だけど、女キャラクターも地味に憎めない。自分でも簡単にヤれちゃうと思える、尻の軽さがあるからだろうか。
田中の同級生・岡本。コイツは田中とは違って、中退もせず高校に真面目に通う。そこで三年に進学すると、後輩の女の子の彼女ができる。
(2巻)
それが、さなえ。見た目よろしく真面目で、スケベな男子を毛嫌いしてる節すらあった。ただ岡本と初体験をしてから、少し変わってしまう。思春期の女の子にありがちな傾向。
そして岡本は三年だから就職活動に追われる。寂しくなったさなえは、学校帰りに他の男子生徒とラブなホテルに直行。その帰りを田中に見つかってしまう。
(5巻)
その時の、さなえの必死っぷりがただただ笑う。
最終的にチャリの田中に追いついて、後ろの荷台を捕まえてグーッと止める。よほど後ろめたかったんでしょう。まさに火事場の馬鹿力。つか寂しくなったからヤった…とかいう女の子理論なんやねんっていう。
最終的に、さなえに捕まった田中は、延々と言い訳を聞かされるハメになる。
(5巻)
でも、それを彼氏である岡本も聞いちゃってたー∑(゚д゚lll)ガーン
ただただ岡本の表情が切ない。まさに「無」。影の描写は、まさにこういう時に使うべきというお手本。無表情で笑わせられるマンガ家は実力があると、個人的に思ってる。
当然別れる二人。ただ岡本は、さなえを諦めきれない。そんな状況で、田中は合コンを開いてあげる。なんという優しいアフロでしょう~。
でも、その合コンしてる隣で、まさかノッリノリで王様ゲームをしてるさなえ。初めて出会った男とブッチューしまくり。
(5巻)
田中も思わず「さなえちゃ~ん…勘弁してよぉ~」と壁にうなだれる。さなえと田中はお互い何にも思ってないのに、何故か絡み合う。そのやり取りが何か笑う。
アバズレっぷりが清々しい、さなえちゃんでした。良いJKは決してマネしちゃダメだぞ。
そして田中が初体験を捧げるのが、公民館で働くオンナ・白石。このオンナも、キャラクターが強烈。見た目は美人だからモテそうなもんですが、日頃のお股の開きっぷりが影響してか、クリスマスも最近はずっと独りなオンナ。
ちなみに田中は庭に15万円ぐらいで買った小屋で暮らしてる。たまたまそこへ遊びに行った白石は、女性の喘ぎ声を耳にする。常にヤルことしか考えてない白石は、余裕で察知。田中はあんなビデオを見て、あんな行為をしとるな( ̄ー ̄)ニヤリ
(9巻)
そして大笑いしながら嬉々として、思いっきり窓をドンドンと殴って「ちょっとあーさけないよー!アハハハ」。そらモテへんわ。ちなみに現れた田中は、息を整えながら必死で平静を装ってるっていう。ただただ同情。
ある日、白石は運ぼうとしてたツボを割って壊してしまう。このままどうしようか、悩みながらトボトボ歩いていると、思っきりクルマに轢かれて吹き飛ぶ。この描写もなかなか笑えるんですが、余裕で立ち上がって…
(9巻)
まさか割ったツボの責任を、轢いたオッサンになすりつける。どんだけ機転がきくの速いねん。人間としてのたくましさが、ハンパない白石。見る人が見たら、ただの当たり屋。
何が悲しいって、田中と同じ病院に入院するも白石にはほとんど誰もお見舞いに来ない。根本的に人望がないオンナ・白石。
ただそこで、たった一人だけお見舞いに来てくれたのが、高校アフロ田中編で井上と付き合っていたロボ。その白石とロボの掛け合いも結構笑える。
たまの日曜日、公民館に行くロボ。そこで延々とコミュニケーション力を高めるハウツー本を借りるか、借りないかを悩んでる。それが朝から夕方4時まで。
白石はそれを見て、「まさか…せっかくの日曜日を…ここでつぶすつもり!?まちがってるわっ!!」と愕然。確かにロボも変だけど、そこまで驚くほどでもないやろっていう。
このロボは感情の起伏に乏しく、それぐらいおとなしい。この中退編で、一度別れた井上とロボはよりを戻すんですが、その過程で一瞬あり得ない動きをするロボが笑う。
(7巻)
井上が電話をかけてくるも、ロボは魚を焼いていたことを忘れて、めっちゃ煙が出まくり。どっちを先に片付けるべきか、めちゃめちゃ焦ってる感じが笑う。こんな状況やったら、さすがにロボでも素早く動くわな。
結果、井上の告白も聞けずじまいのロボ。日常にポッと現れたスリリングなすれ違いは、一体なんなんだ(笑)
基本的に何か起きそうで、何も起きない青春マンガ。ただただ、どうでもいい生活を送ってる青年を描写してるだけ。それにも関わらず、不思議と笑える。この妙にハマるダラダラ感は、一体なんなんだろう。どこが良いかを具体的に言わせないのが、作者のスゴさ。
田中が中退したことが、良い意味でこのマンガを強くした印象。「学校」という縛りがなくなったことで、表現できる「ダラダラ感」の幅が広がった。学校の中で描けることは実は限られてるんだろうなーと。つくづくダラダラ読めるマンガです。
◯88点!!!!
◯展開★5◯テンポ★4.5
◯キャラ★4.5◯画力★4
とにかく後編は、痛いオンナをメインにレビュー。岡本の彼女が、特に笑う。男のキャラクターも大概だけど、女キャラクターも地味に憎めない。自分でも簡単にヤれちゃうと思える、尻の軽さがあるからだろうか。
岡本の彼女・さなえ
田中の同級生・岡本。コイツは田中とは違って、中退もせず高校に真面目に通う。そこで三年に進学すると、後輩の女の子の彼女ができる。

それが、さなえ。見た目よろしく真面目で、スケベな男子を毛嫌いしてる節すらあった。ただ岡本と初体験をしてから、少し変わってしまう。思春期の女の子にありがちな傾向。
そして岡本は三年だから就職活動に追われる。寂しくなったさなえは、学校帰りに他の男子生徒とラブなホテルに直行。その帰りを田中に見つかってしまう。

その時の、さなえの必死っぷりがただただ笑う。
最終的にチャリの田中に追いついて、後ろの荷台を捕まえてグーッと止める。よほど後ろめたかったんでしょう。まさに火事場の馬鹿力。つか寂しくなったからヤった…とかいう女の子理論なんやねんっていう。
最終的に、さなえに捕まった田中は、延々と言い訳を聞かされるハメになる。

でも、それを彼氏である岡本も聞いちゃってたー∑(゚д゚lll)ガーン
ただただ岡本の表情が切ない。まさに「無」。影の描写は、まさにこういう時に使うべきというお手本。無表情で笑わせられるマンガ家は実力があると、個人的に思ってる。
当然別れる二人。ただ岡本は、さなえを諦めきれない。そんな状況で、田中は合コンを開いてあげる。なんという優しいアフロでしょう~。
でも、その合コンしてる隣で、まさかノッリノリで王様ゲームをしてるさなえ。初めて出会った男とブッチューしまくり。

田中も思わず「さなえちゃ~ん…勘弁してよぉ~」と壁にうなだれる。さなえと田中はお互い何にも思ってないのに、何故か絡み合う。そのやり取りが何か笑う。
アバズレっぷりが清々しい、さなえちゃんでした。良いJKは決してマネしちゃダメだぞ。
公民館で働くオンナ白石
そして田中が初体験を捧げるのが、公民館で働くオンナ・白石。このオンナも、キャラクターが強烈。見た目は美人だからモテそうなもんですが、日頃のお股の開きっぷりが影響してか、クリスマスも最近はずっと独りなオンナ。
ちなみに田中は庭に15万円ぐらいで買った小屋で暮らしてる。たまたまそこへ遊びに行った白石は、女性の喘ぎ声を耳にする。常にヤルことしか考えてない白石は、余裕で察知。田中はあんなビデオを見て、あんな行為をしとるな( ̄ー ̄)ニヤリ

そして大笑いしながら嬉々として、思いっきり窓をドンドンと殴って「ちょっとあーさけないよー!アハハハ」。そらモテへんわ。ちなみに現れた田中は、息を整えながら必死で平静を装ってるっていう。ただただ同情。
ある日、白石は運ぼうとしてたツボを割って壊してしまう。このままどうしようか、悩みながらトボトボ歩いていると、思っきりクルマに轢かれて吹き飛ぶ。この描写もなかなか笑えるんですが、余裕で立ち上がって…

まさか割ったツボの責任を、轢いたオッサンになすりつける。どんだけ機転がきくの速いねん。人間としてのたくましさが、ハンパない白石。見る人が見たら、ただの当たり屋。
何が悲しいって、田中と同じ病院に入院するも白石にはほとんど誰もお見舞いに来ない。根本的に人望がないオンナ・白石。
ただそこで、たった一人だけお見舞いに来てくれたのが、高校アフロ田中編で井上と付き合っていたロボ。その白石とロボの掛け合いも結構笑える。
たまの日曜日、公民館に行くロボ。そこで延々とコミュニケーション力を高めるハウツー本を借りるか、借りないかを悩んでる。それが朝から夕方4時まで。
白石はそれを見て、「まさか…せっかくの日曜日を…ここでつぶすつもり!?まちがってるわっ!!」と愕然。確かにロボも変だけど、そこまで驚くほどでもないやろっていう。
このロボは感情の起伏に乏しく、それぐらいおとなしい。この中退編で、一度別れた井上とロボはよりを戻すんですが、その過程で一瞬あり得ない動きをするロボが笑う。

井上が電話をかけてくるも、ロボは魚を焼いていたことを忘れて、めっちゃ煙が出まくり。どっちを先に片付けるべきか、めちゃめちゃ焦ってる感じが笑う。こんな状況やったら、さすがにロボでも素早く動くわな。
結果、井上の告白も聞けずじまいのロボ。日常にポッと現れたスリリングなすれ違いは、一体なんなんだ(笑)
中退アフロ田中の評価
基本的に何か起きそうで、何も起きない青春マンガ。ただただ、どうでもいい生活を送ってる青年を描写してるだけ。それにも関わらず、不思議と笑える。この妙にハマるダラダラ感は、一体なんなんだろう。どこが良いかを具体的に言わせないのが、作者のスゴさ。
田中が中退したことが、良い意味でこのマンガを強くした印象。「学校」という縛りがなくなったことで、表現できる「ダラダラ感」の幅が広がった。学校の中で描けることは実は限られてるんだろうなーと。つくづくダラダラ読めるマンガです。
◯88点!!!!
◯展開★5◯テンポ★4.5
◯キャラ★4.5◯画力★4